−カウンセリングルーム 心の相談室 『Sweet-Room』−

(日本カウンセラー協会認定 カウンセラー,徳島県)



『うつ病による自殺を絶対に防いであげてください』



 自殺の報道があると、すぐに「うつ病っだったのでは?」と連想されるほど、
うつ病と自殺は結びつけて考えられている傾向にあります。
 確かに、うつになると自殺を考えることはよくありますが、お分かりだと思いますが、
世の中の自殺の全てがうつによる自殺ではありません。


「夫婦ゲンカなどの人間関係のもつれによる衝動的な自殺」,「自殺した有名人のあとを
追った若者の自殺」,「社会問題にもなっている「いじめ」による子供の自殺」
などうつ
病にかかっていない人による自殺も多々ありますよね。


 うつによる自殺と、そうではない衝動的自殺は区別して考えたほうが良いと思います。
うつによる自殺は、絶望感,不安感,悲壮感などの苦しみをどうすることもできず、
「生きていてもしかたがない」「生きている意味が分からない」という思いから「死」
という解決策を選ぶ場合も少なくありません。

 重度なうつ症状の人にとって、とにかく今の苦しみから逃れたいという一心で「死ね
ば楽になれる」
という思いが強いため「死も選択肢の一つ」となってしまいます。
自殺という実行に移す移さないは別として、重度なうつ症状の人に対しては「死を選ぼ
うとすること」も、ある意味、自然の気持ちの流れといえるでしょう。
 しかし、自殺は絶対に防がなければなりません。
死んでしまったら、何もかもが終わってしまいます。


 重度なうつ症状の人は「死にたい」と家族や友人などに対し、はっきり言う人もいる
でしょう。そのような場合、本気で死にたいとは思っていません。「死にたい」という
表現は「助けて欲しい」
と言っていることと同じなのです。  


 また、行動抑制が強く出る抑制型のうつ病では、回復してきた頃に、自殺傾向が強く
なると言われていますが、実際に自殺を考えた人は、その時の気持ちを「真っ暗な闇の
中から少しだけ這い上がれたような気分になり、ようやく体が動くようになると自殺す
るだけのエネルギーがあるから『実行しよう』と思ってしまうのです」
と表現しています。

 自殺願望が現れるということは、うつ症状が出始めて、ある程度時間が経過した証拠
でもあります。自殺の危険を取り除く方法は、やはりうつ状態の早期発見,早期治療
と思います。

 自殺願望を抱いている人の「死にたい」という表現は、すなわち「生きていてもしか
たがない」「生きているのがつらい」
ということを意味しています。
また「ごめんなさい、自分のせいで迷惑ばかりかけて」などとというのも、自殺願望の
兆候であるといえます。


 「どうなってもよい」と自暴自棄な言葉を発することもあります。
「マンションのベランダからぼんやりと下を見下ろしている」「じっと手首を見つめて
いる」「踏み切りの遮断機の前でぼんやり立っている」というような様子があれば、
かなり危険だと思ってください。
本人は言わないことも多いですから、家族から精神科医に相談してみてください。

 また、明らかに自殺の兆候を認めたら、家族や周囲の方々は何よりも先に精神科医に
報告してください。
そして、常に誰か一人は必ず一緒にいるようにしてあげてください。
「生きていくのがつらい」などといった否定的な言動が見られたら「あなたがいるから
私や子供は生きていけるんだよ」
というように、何らかの気の利いた言葉をかけてあげ
て欲しいと思います。
 なぜかというと、うつ病になる人とは、もともと几帳面で責任感が人一倍強く、周囲
の目や噂などを気にするタイプの人が多いからです。
そんな性格なので、問題を1人で抱え込み,1人で悩み,狭く暗いトンネルに入り込んで
しまいます。


 患者様が、まわりが見えなくなっているときに「あなたを必要としている大切な家族
や友人がいる」と教えることは、自殺を思いとどめるきっかけになるでしょう。

 また、本人が辛い気持ちを話し始めたら、何も言わずに、とにかく話しに耳を傾けて、
受け止めてあげてくださいね。

 もし、いつまでも自殺の危険があるようであれば、家庭や周囲の方々では管理しきれ
ない場合もあるかと思います。
そういう時は、主治医に相談して入院管理したほうがよいかもしれません。




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