『回復期のケア』

 回復期は、見た目は良くなったように見え、ホッと力を抜きたくなりますが、薬の効果で 通常の気分を維持している最中といえます。
 本人も家族も周囲の方々もあせりたくなると思いますが、最後まで根気よく治療を続けてください。


1.回復の兆しが現れても、最後まで目をそらさない

 うつの回復の兆しは、行動,言葉,容姿など様々なとこに現れます。
睡眠がとれるようになるので、気持ちが楽になり、少し自信も出てきます。
 その他に、じっと自室に閉じこもっていたのがリビングルームなどに顔を出すようになり、 家族と会話するようになります。
 テレビをつけて見たり、テーブルの上の新聞や雑誌を手にとって見るなど、 自分以外のことに目が向いていきます。
 それまでの、「生きる意味が分からない」などの単調なマイナス思考が、 一つの考えの流れが作れるようになってきます。
 こうした変化は、いつも一緒にいる家族には、意外と分かりにくいかもしれないです。

 一方で主治医は1〜2週間毎に顔を見るので、回復の変化を段階的に捉えることができると思います。
それまで人と視線を合わせられなかった人が、人と視線を合わせられるようになる, 笑顔が見られる,着るものに構う余裕のなかった人が身ぎれいになる,歩き方がしゃんとしてくる, 口臭がなくなる,目の下にできていたくまがなくなるなど明らかに変化が分かります。
 口臭が消えるのは、それまで歯を磨くこともできなかった人が、 歯を磨けるようになったことの現れです。

 優秀な医師は、常にこれまでの経過とその時の状況を合わせて判断し、治療方針を練り直して 治療を進めていきます。



2.自殺に注意

 第三者に元気そうになったように見えてくると、「すっかり治った」と誤解する人が多いようです。
心の病を完全に治療してあげたいのであれば、正しい見解を持ち、最後まで見守ってあげる必要があります。
症状が安定しているのは薬によって支えられている場合が多く、 もし薬がなければ、また不安定な状態に戻ってしまう可能性もあります。
 よって、ちょっとしたストレスがきっかけで、再び落ち込んでしまうことがあります。

 また、動けなかったタイプのうつ病の場合、回復してくると行動する力が出てくるので、 何かのきっかけで気分が落ち込んだとき、そのまま自殺を遂行してしまうおそれもあります。
 これは何としてでも阻止しなければなりません。
回復の兆しが現れても、家族など身近な方は最後まで目をそらさずに、観察を続けることがとても大切です。




                 −お問い合わせはこちらまで−
                         (気軽にご相談ください)


                          TOPページへ戻る





SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送