『再発を予防するために』
1.発想を変えて、再発防止の基盤を作る
うつが回復していく様子は、不思議なくらいに自覚できます。
重症の不眠症だと思っていた人でも、睡眠薬の量を徐々に減らしても寝られたり、 ときどき飲み忘れても寝られるようになっていくと思います。
つまり、少しの変化でもうつへの後戻りを心配していた気分も、だんだん安定していきます。
そのうちに
「あの辛さは、なんだったんだろう」
といった言葉が聞かれるかもしれません。
よく、うつを乗り越えた方が「もう二度とあんな思いはしたくない」と言うのをよく耳にしますが、
二度と辛い思いを繰り返さないために考えなければならないことが「再発の予防」です。
再発を予防するためには「なぜ、うつ病になってしまったのか」を振り返り、
物事の見方を180度方向転換する
(発想の転換)ぐらいのつもりになって欲しいです。
うつになりやすい方は、神経質で几帳面な方が多いので、きちんとできないと満足できず、 自分を責めてしまうという弱い面を持っています。
この発想を
「どうなってもいいや。なるようにしかならないさ」
というように誘導してあげることです。
しかし、言葉では簡単にいえますが、患者様ひとりで発想の転換をすることは非常に難しいものです。
そこは、最も身近にいる家族の方に手伝ってあげて欲しいです。
例えば、何かがうまくいかない壁に突き当たってしまったというときに、 「大丈夫。なんとかなるよ」と、いつもの
発想の方向転換に気づくようなアドバイス
を してあげてほしいです。
また、一つのことを何日も何時間も考え続けているようなら、むしろあっけらかんとした口調で、 「悩んでも結果は同じだよ。次に受診したときに先生に相談しようよ。」と、
ひとりで考えることに終止符を打ってあげてください。
さらに、日常会話の中で、常にポジティブな言葉をかけてあげることも、 方向転換に役立ちます。
患者様本人は、回復過程にあるとはいえ、心のどこかでは
「また再発するのではないか」
という不安を取り払うことができずにいます。
ですから、ちょっと食欲が落ちただけで落ち込むことがありますが、 食欲が落ちたことを気にしていたら、「いいじゃない。ダイエットになるよ。」と、
この状況を違う側面から見ること
を教えてあげてください。
こうした周囲の反応を見ると、自分がマイナスだとばかり思い込んでいたことが、 「実際には悪くない」と認識するようになり、
次第にポジティブな発想を身につけていく
ようになります。
2.ストレスを回避する
再発防止のためには、
うつの引き金となるストレスを軽減すること
が不可欠です。
そのためには、本人自身がストレスを回避する方法を身につけることが大切ですが、 うつになりやすい人の性格は
まともにストレスと向き合ってしまうタイプ
が多いです。
いくら主治医から、ストレスを軽減するようにアドバイスされても、頭では分かっているつもりでも、 いざとなると
まともに受け止めてしまい
、以前と同じパターンに陥ってしまうことがよくあります。
そんなときは、ひとりで抱え込まずに、家族や友人などに悩みを吐き出すとずいぶん楽になります。
人に話すことによって、
別の視点で物事を捉える
こともできるようになります。
しかし、当然ですが、患者様本人自身にふりかかるストレスを、家族や友人が変わって対処することはできません。 家族や身近な方ができることは、
本人が口に出して話しやすい環境を作ってあげること
だと思います。
3.再発したときは
うつは、
一度きりで出ない方と再発する方がいます。
だからといって、必要以上に怖がることはありません。
一度はうつ病の症状を体験しているわけですから、本人も家族も、再発した場合の対策法を ある程度は体得していると思います。
よくある失敗が、悪くなっているのに、本人がうつの症状だと認めなかったり、 「このくらいならまだ大丈夫」と
無理に頑張ってしまう
ことです。 そうこうするうちに受診が遅れてしまうわけです。
家族は、いくら本人が否定しても、「眠れないようだ」「だるそうにしている」「朝、辛そうに起きている」 など、前回と同じ症状が現れていると感じたら、
「一度診てもらったほうが安心だから」
と、 一緒に病院に行くほうが良いかもしれないです。
また、再発防止として、
副作用の少ない抗うつ剤や安定剤を持続的に服用する
ように主治医に言われていたら、 指示に従ったほうが良いと思います。
疑問点があれば、どんどん主治医にたずね、よく話合うことをお勧めします。
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